恥骨の痛みもまた、産後の痛みの代表的なもので
全員ではないけれど、少なくない確率で症状が出るものの、延々と続くものではないので
「そういえば痛かったなぁ、、」程度の人だったら意外とたくさんいます。
病院で訴えても「産後はそういうものですよ~」ってなっちゃって
良くて骨盤ベルトや骨盤体操を勧められておしまい。っていうのがよくあるパターン。

でもやはり、肩こりや腰痛と違って「ちょいちょい痛くなる場所」ではない恥骨このこと。
しかもカラダの正中線にある、コアの中のコアですから、こんなところが痛くては生活に支障が出てしまいます。

恥骨痛は 産後によくある症状で、しかもほとんどの場合気づいたら治まっている。
ということを踏まえた上で
何で恥骨が痛むのかを理解して、それでもってケアしてなるべく早めに痛みから卒業しちゃいましょう。

まず、骨盤の構造を勉強しましょう。
骨盤は、大きな骨が組み合わさってできています。
その中で、恥骨ってここになります。
見てわかる通り、骨盤自体左右対称の構造になっていて、
真ん中に仙骨 上部左右に腸骨(いわゆる腰骨ね)下部左右に坐骨(座ると床に当たる部分)そして前面中央に恥骨。

で、この仙骨と腸骨の間は「仙腸関節」といって「関節」なんです。
関節。つまりここは動くんです。 知ってました?

骨盤の真ん中の仙腸関節がどう動くか。それは分かりやすく言うと蝶々のような感じ。
仙骨が蝶番で、右と左の腸骨が開いたり閉じたりするんですね。
何でこんな動きの機能が骨盤に組み込まれているのか
そしてどんな時に骨盤がこんな動きをしているのか、、

そうです。出産時に 骨盤は開くんです。

というわけで、左右の腸骨が仙骨を軸に開く。という機能のために
前の真ん中の恥骨は 実は“左右くっついていないんです”
ここは恥骨結合といって、左右の恥骨が接しているだけなんですよ。
だから、出産の際に仙腸関節が動く際に 左右の恥骨は開いて産道を赤ちゃんが通れるようになるわけです。

そして、恥骨の痛みの原因は恥骨に付着している筋肉が左右に恥骨を引っ張るテンションをかけているから。
なんです。
そして痛んでいる部位も、実際には恥骨そのものではなくて、その筋肉の付着部なんです。

妊娠中は下半身の血流の悪さやむくみ、冷えのなどが起きやすいのですが
実はその原因の一つがこの内もものコリなんです。
(むしろ血流が悪いからこわばりやすいのかもしれませんが、、)
いずれにせよその状態で何カ月も過ごしてきたわけですから
産後も内ももがゆるんでいなくても何ら不思議じゃないですよね。

そしてその伸びの悪い内ももの筋肉はそのままに。産後はお腹から赤ちゃんが出てきた。ということで急に股関節の可動域が広がります。
その理由の一つが「赤ちゃんが生まれると床生活になる」(つまりよくしゃがむようになる)というものもあって。
なんなら妊娠前より急に股関節を使うようになるんですよ。

そんなわけで、伸びのわるい内ももを放置したまま急にたくさん股関節を使うようになって
引っ張られた恥骨の付着部が痛くなってしまうわけです。

セルフケア

まずはとにかく内ももをほぐしましょう。

上記ケアをやった後で、仙腸関節もゆるめておくと楽になりやすいです♪